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本研究では最大努力で行う高強度の間欠的運動において、高温環境がパフォーマンスにどのような影響を与えるかについて明らかにすることを目的とした。対象者は成人男性6名であった。ウォーミングアップの後、対象者は自転車エルゴメーターを用いた最大努力で行う高強度の間欠的な運動を行った。間欠的な運動を6秒間の全力運動と30秒間のリカバリーを1セットとして10セットとした。自転車運動の負荷強度を、対象者各々の体重の7.5%に設定した。この運動条件で実験を中温環境(~25℃)及び高温環境(~36℃)で日を改めて行った。中温環境及び高温環境の安静時及び運動時の直腸温度を測定した。パフォーマンスの評価に6秒間の自転車運動の10セットの平均回転数及び平均パワー、6秒間の自転車運動の10セットのうちの最高回転数及び最高パワーを用いた。対応のあるt検定を用いて、平均回転頻度、平均パワー、最高回転頻度、最高パワーについて、中温環境と高温環境間の差の検定を行った。平均回転頻度及び平均パワーについては、中温環境と比較して高温環境で低値を示した。しかし、最高回転頻度及び最高パワーについては、環境温度間に差は認められなかった。体温はウォーミングアップ後、安静時から上昇し、高温環境下ではさらに高値を示した。これらのことから、本実験の条件下では、最大努力で行う高強度の間欠的運動において、開始初期の一瞬の最大の力の発揮は高温環境に影響を受けないものの、運動を繰り返し継続していくと短時間の運動であってもパフォーマンスは高温環境より低下する可能性が示唆された。

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